もう一度教材グッズにある発泡スチロールの立方体(キューブ)を取り出して、よく観察してみましょう。
かくれた面も意識した立体感覚が頭の中でしっかりイメージができると、すでに「スケッチパースを描く事」の半分はマスターしたことと同じ意味があります。
さらに具体的なイメージができるよう、第1回講座の中で学んだ立方体の描き方で説明しましょう。
講座の中で立方体を描くにあたり、「見えている面の裏側には、いくつかの隠れた面があり、その面を意識して書くようにしましょう」という大切なポイントがありました。
1点透視法の場合 | 2点透視法の場合 |
1点透視法では、正面に見える面でかくれた面が5つありました。 |
2点透視法では、正面に見えている2面にかくれた面が4つありました。 |
さて、ここで重要な事は「立方体の中に入る──空間を見る」という事は、外から見えている立方体の面(1点透視法の場合は正面1面、2点透視法の場合は正面の2面)をとりはずしてかくれて見えなかった面を見る、という事なのです。
かくれて見えない面を実線で立方体を書いてみましょう。
これが、内観スケッチパースの「床、壁、天井」となるわけです。
また、立方体の書き方は、インテリアエレメント(家具や置物など)を書く上でも、とても大切な書き方です。
外観として建物を書く事も、ソファや椅子を書く事も、大きさの違いはありますが、書き方(考え方)は全く一緒です。
複雑な形も単純な形で成り立っている──これを使って立方体、直方体、円柱などを組み合わせて書けばインテリアエレメントは簡単に書けてしまいます。